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ななおさかき『ココペリの足あと』

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地球Bからの贈り物


半径 1mの円があれば/人は座り 祈り 歌うよ
半径 10mの小屋があれば/雨のどか 夢まどか
半径 100mの平地があれば/人は 稲を植え 山羊を飼うよ
半径 1kmの谷があれば/薪と 水と 山菜と紅天狗茸
半径 10kmの森があれば/狸 鷹 蝮 ルリタテハが来て遊ぶ
半径 100km/みすず刈る 信濃の国に 人住むとかや
(「ラブレター」)


「ここに収められた詩は、どんな国でも理解される自由詩であり、「ポストモダン」と呼ばれるに足る作品である。――つまり右翼と左翼の対立が生み出した、怒れる夢とその破綻を生き抜いてきた詩だ。ななおの詩が根ざしている、昔からの民衆文化やうたの深い根っこには、「未来に発信する古代」の洗練された未来像がある。そんな詩。ななおさかきの贈り物」(ゲーリー・スナイダー)。カウンターカルチャーの神話「ナナオ」の決定版選詩集!

本体2,200円+税
A5判並製・224頁
ISBN978-4-7837-3187-0
2010年8月刊 品切


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現代詩手帖2010年10月号特集「ななおさかきの地球B」。編者の原成吉氏のインタビューのほか、ななおさかきとゲーリー・スナイダーの対話、インタビューなどを収録。